相続解決事例

兄妹間の遺産分割で、妹(相手方)が特別受益を得ていた事実を主張して、兄(依頼者)に有利な遺産分割協議が成立

被相続人が父、相続人が兄と妹のみという事案です。遺産の多くが不動産で、しかもローン付きのマンションや農地が含まれているため、不動産の評価額や誰が何をもらうかで遺産分割協議が難航していました。

不動産の評価については鑑定業者に簡易鑑定を依頼し、その評価額につき妹の納得を得ることができました。

また、父の生前に、妹がマイホーム資金と夫の事業資金としてまとまった金額の贈与を受けていたことを考慮して、最終的には依頼者である兄の当初の希望に近い形で遺産分割協議を成立させることができました。

不動産評価の業者選定や依頼方法については、一般の方には馴染みがないと思いますが、遺産分割協議全体を左右することもあるほど重要な事柄です。

本件の特別受益については、被相続人がノートに付けていたメモ書きと預金通帳を突き合わせて指摘したことによって、妹が否定しにくい状態になり、結果として調停の申立てをしなくても解決することができました。

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